OUTSIDER ART

『OUTSIDER ART アウトサイダー・アート』
発行日: 2000年10月18日 発行所: 求龍堂 サイズ: 257×182mm(B5) ページ: 166P 並製本・カバー掛け

求龍堂という出版社に在籍していた時に、デザインした本です。

アウトサイダー・アート(アール・ブリュット)」とは、「…専門的な美術教育を受けていない人々が、
伝統や流行に影響されず、自身の内側から湧きあがる衝動のままに表現した芸術。
作者には、精神障害者や交霊術者、囚人、世捨て人など、精神的あるいは社会的に世間から外れた人々も多く含まれる。」(以上、本書帯より引用。)

そんなアウトサイダー・アートの作家たち30人の作品、140点を収録したのが本書。
また、資生堂の〈ザ・ギンザアートスペース〉で開催された、アウトサイダー・アートの展覧会の
10周年を記念して出版されたものでもあります。

OUTSIDER ART アウトサイダー・アート
表1
OUTSIDER ART アウトサイダー・アート
表4

編集段階から関わり、編集者とマンツー・マンで作家の掲載順から、作品の配置や割り振りなども相談して決めて行きました。
また、作家ごとに統一カラーを決め、本文・解説文の文字の色を全て変えてみたり、ノンブルに手書き風フォントを使用したりと、よく見ると、趣向を凝らしていて、通常よくあるような作品図録的な作りではなく、ちょっと変わったアート・ブックになっています。

表紙や見返し、前付け8ページには、クラフト系の紙を使用。全体的にラフで、ハンドクラフト的なイメージに統一しました。


(以下、本書の掲載作家)
カルロ・ツィネリ、ビル・トレイラー、ヘンリー・ダーガー、マッジ・ギル、ハインリヒ・アントン・ミュラー、マルティン・ラミレス、ジーン・メリット、アロイーズ・コルバス、アドルフ・ヴェルフリ、ヴィレム・ファン・ゲンク、モートン・バートレット、西川智之、坂上チユキ、二井貞信、etc.


[追記]東京都現代美術館で開催された「TOKYO ART BOOK FAIR」(東京アート・ブック・フェア)に、資生堂ギャラリーさんも参加されていて、過去の展覧会カタログなどに混じって、この本も展示されていたのが、「お〜、あった!」という感じで嬉しかったです。